IR Information

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当社、決算説明会の質疑応答(一部抜粋)をご紹介しております。
今後の決算説明会等の質疑応答についても、今回同様に当Q&Aにおいて開示する予定です。

2025年3月期 第2四半期(中間期)決算説明会(2024年11月8日開催)

人材サービス事業に関する質問

「看護roo!転職」のTVCMの効果についてお教え下さい。また、CM効果により下半期の看護師紹介の売上高は、例年よりも伸びるでしょうか。

「看護roo!転職」のTVCMをはじめとするプロモーションにより、新規登録者数や面談数が増加する等、着実な効果がありました。そこで、この取り組みは一過性のものとして終わらせるのではなく、引き続き下半期も強化していきたいと考えております。
ただ、今回のTVCM等の効果について、売上は来期4月以降に反映されるものが多く、今下半期への影響は限定的です。

人材サービス事業に関する質問

新たにサービスを開始した「看護roo!就活」の状況についてお教え下さい。

2024年5月の「キャリタス看護」事業を譲り受けた後、サイトの再構築を行い、6月に「看護roo!就活」として新たに運営をスタートさせ、看護学生向けの就職情報の提供や合同説明会を中心にサービスを展開しております。合同説明会については企画・集客・運営について注力した結果、看護学生・医療機関の両方から好評を得ており、今後さらに拡大が見込めると感じています。

海外事業に関する質問

海外事業が好調な要因はどこにあるのでしょうか。

北中米やヨーロッパへの拠点展開が順調に進み、それを支える人材の採用と育成が成功していることに加え、景況感も良かったことが、海外事業が好調な要因だと考えております。

経営方針に関する質問

前期末から現預金が約20億円増えていますが、その使い道はどのようにお考えでしょうか。

有効な資金活用が大切だと考えております。その中で、上半期に行った事業への投資やM&Aは今後も継続して取り組んでいきたいと思いますし、株主様への還元についても引き続き行っていきたいと考えております。

経営方針に関する質問

上半期において政策保有株式を売却されましたが、今後も政策保有株式を減らしていく方針なのでしょうか。

いつ、どれだけ減らしていくかは言えませんが、政策保有株式については、持ち合いを解消していくというのが世の中の流れであり、この流れが進んでいくことにより、結果的に政策保有株式を減らしていくことになろうかと思います。

2024年3月期 決算説明会(2024年5月9日開催)

株主還元に関する質問

2023年12月に配当性向の目処を、親会社株主に帰属する当期純利益の40%から50%へ引き上げられた理由をお教え下さい。

株主様に対する還元を充実させるためです。これまで当社は配当性向の目処を親会社株主に帰属する当期純利益の40%とさせていただいておりましたが、この配当性向も高いとは言えない状況になってきています。そこで今回、配当性向を親会社株主に帰属する当期純利益の50%へ引き上げることで、株主様への還元を強化させていただきました。

リクルーティング事業に関する質問

24年3月期のリクルーティング事業に関して、企業の採用ニーズが旺盛な中で業績が低迷したのはどうしてでしょうか。

最大の要因は、新たな広告モデルの台頭による従来型の掲載課金型モデルの後退によるものと考えております。近年、これがIndeed等のクリック課金型モデルに急速に置き換わり、従来型の採用メディア等の取り扱いが縮小したことが、業績が伸び悩んだ大きな要因です。こうした事業環境の変化に対応すべく、当社では採用メディアの取り扱いではなく、クライアントの採用成功にこだわる動きを強化することで、リクルーティング事業全体の業績拡大に取り組んでおります。

M&Aに関する質問

キャリタス看護事業が業績貢献してくるタイミングはいつ頃になりますか。

キャリタス看護を利用した新卒の看護師の方々が転職活動を開始し始めるタイミングを考えると、今回のM&Aで譲り受けたキャリタス看護事業が本当の意味で業績貢献してくるのは3年後以降ではないかと考えております。

経営方針に関する質問

現在、現預金が約130億円ありますが、事業運営に必要な金額はどの程度でしょうか。また、それを超えた金額はM&Aのために使い切るというつもりでしょうか。

私たちが有事に備えて確保しておくべき資金としては80~100億円程度と考えており、それを超える分については、開発等の事業投資やM&Aに使用しても良いと考えております。

海外事業に関する質問

国際間の転職支援「クロスボーダーリクルートメント®」サービスに関して、競合他社の追随はありませんか。

単発的な依頼があって小さな規模でやっておられる人材紹介会社はあるかもしれませんが、当社グループのように組織的に取り組んでいる企業があるという報告はありません。現地日系企業を中心としたサービスではありますが、クイックグループの独自性の高いサービスとして、今後も注力していきたいと考えております。

中期計画に関する質問

今回、中期的な方針を転換して、足元の利益を犠牲にしても先行投資を強化するとした背景を教えて下さい。

創業から40年を超え、今の経営陣が次の経営陣にバトンを渡すにあたり、今後の新たな成長に向けた基盤を整備するために方針を転換しました。そのためにも、自ら価格設定ができるビジネスを創っていく必要性を感じております。私たちの創業事業であるリクルーティング事業、主力事業である人材紹介事業、さらに今後新たに展開する事業において、こうしたビジネスモデルを構築するための先行投資の強化とご理解下さい。

2024年3月期 第2四半期決算説明会(2023年11月8日開催)

海外事業に関する質問

海外の拠点展開を積極的に進めているが、今後も展開の予定はありますか。

現時点では、米国、欧州での展開を考えています。
実際、欧州では今期、当社の英国子会社センターピープル社が子会社(当社の孫会社)をオランダに設立しました。欧州市場での展開の可能性もあります。また、米国における拠点展開も考えております。ただし、アジアについては業績がまだ安定していないため、現時点で欧米のような拠点展開は厳しいと考えております。

HRプラットフォーム事業に関する質問

HRプラットフォーム事業は、今期どの程度まで回復を見込んでいますか。

HRプラットフォームの業績は回復するものの、前期並みまでには至らず、多少減少すると考えております。
大手HRテック企業からの広告出稿の回復は難しいと考えております。しかし、中堅・中小のHRテック企業の動きが活発になってきているので、これらの企業の開拓に取り組むことで、業績の回復を目指します。また、前期上半期まで連結子会社だったクロノスの影響が下半期からなくなることも、下半期における業績回復の一因となります。

事業環境に関する質問

2024年問題は、御社のビジネスにどのような影響を与えますか。

建設業界や物流業界における2024年問題は非常に深刻な問題ですが、企業の採用ニーズが高まるという点では、当社グループにとってフォローウィンドになると考えております。

株主還元に関する質問

配当性向等、株主還元策の見直しはお考えでしょうか。

今後配当性向の見直しについて可能性はありますが、現段階では何とも言えません。
しかし、これまで当社は、株主様に対する還元はできるだけやっていきたいという考え方に基づいて株主還元を行ってまいりました。そして、今後も株主様への還元はできる限りやっていきたいと考えております。

人材サービス事業に関する質問

人材紹介の看護師領域の動向をお教え下さい。

コロナ時は、医療機関は積極的な看護師確保を行う一方で、看護師が疲弊して離職も激しいという状況で、現場がかなり混乱していた時期でした。それが昨年末から落ち着き、現在の看護師領域の状況はコロナ前に戻ったと思います。引き続き、ニーズは旺盛ではありますが、競合各社との競争が激化しているため、業績は多少落ち着いております。

2023年3月期 決算説明会(2023年5月9日開催)

事業環境に関する質問

世の中の賃金上昇風潮は、御社のビジネスに与える影響はポジティブですか、それともネガティブでしょうか。

賃金上昇は、私たちにとってポジティブだと考えています。
例えば、人材サービス事業においては、賃金上昇により人材紹介の手数料や派遣料金等が上昇しますので、私たちの業績向上にもつながってくると考えています。

中期計画に関する質問

中期計画で、リクルーティング事業が大きく売上・利益を伸ばしていく計画ですが、どのようにして実現していくのでしょうか。

Indeedをはじめとする採用成功報酬型やアグリゲーション型の採用メディアが浸透し、人材紹介やダイレクトリクルーティングといった採用手法も台頭してくる中、優秀な人材を採用するため、各社の採用力強化に伴走するビジネスモデルを作ることで、中期的に業績を拡大してまいります。
具体的には、求職者を集めるためのメディア戦略や企業ブランディング、リクルーターの育成、待遇の改定に至るまで、トータル的な採用支援を行う採用コンサルティングサービスを提供してまいります。既に2~3年前から取り組んできましたが、導入された顧客企業からの評価も高く、このサービスを拡大させていくことでリクルーティング事業全体の業績を伸ばしていきたいと考えております。

事業環境に関する質問

コロナ前と比較して、現在の人材サービスの事業環境をどのように認識されていますでしょうか?

リクルーティング事業における、採用メディアを活用した採用手法からの変化をはじめ、人材サービスにおけるコロナ前までのビジネスモデルが、この3年間で大きく変化していると実感しています。その中で、人材紹介サービスも直接人材を確保するための手段として伸びてきました。特にひっ迫感の高い業種・職種が出てきているので、こうした特定の領域を引き続き強化してまいります。

株主還元に関する質問

今後、配当性向など株主還元策の見直しは考えていますか。

私たちの姿勢としまして、配当性向を含め、株主様への還元を重視しておりますので、株主還元策の見直しにつきましては、前向きに検討したいと考えています。
ただ、今すぐに見直すかにつきましては回答を差し控えさせていただきます。

経営方針に関する質問

今後のM&Aの戦略についてご教示ください。

A.M&Aについては、2年前から積極的に行うという基本方針を掲げて取り組んできました。とはいえ、単に売上や利益を上げるためだけではなく、M&Aを行った会社が、私たちのグループ企業として活躍していただき、お互いにWin-Winになれるかも重要視しています。このような視点で検討を行っているため、案件数は多いものの、なかなかM&Aの実施には至っておりません。
ただ、今後も積極的にM&Aについては取り組んでいく方針です。

人材サービス事業に関する質問

新型コロナウイルスが「5類」に移行したことによって、看護師紹介の業績に影響はありますでしょうか。

コロナ禍では使命感のある看護師の方がいらっしゃる一方、コロナ禍での勤務を理由に退職される方もいらっしゃいましたが、現在はその動きが落ち着きつつあります。しかしながら、依然として看護師の方々の中には転職意欲の高い方が数多くいらっしゃいますので、看護師紹介の業績に大きな影響はないと考えます。

2023年3月期 第2四半期決算説明会(2022年11月8日開催)

人材サービス事業に関する質問

人材サービス事業の人材紹介について、同業他社と比較した際の御社の優位性についてお教え下さい。

当社は、看護師や施工管理技術者、MR、エンジニア等の特定領域の人材紹介に注力し、その領域で高いシェアを獲得、タイミングを見てまた新たな領域に進出するという戦略で拡大を図っています。その積み重ねで得た実績や信頼性、ブランド等が、当社の強みと考えております。

人材サービス事業に関する質問

看護師の人材紹介における競争環境は、どのような状況ですか。

競合が増えてきており、転職を希望する登録者の獲得競争は激化しております。
当社は、その中で看護師に特化したコミュニティサイトやスケジュール管理アプリ、国家試験対策アプリを出し、これらはいずれもアクセス数、ダウンロード数でNo.1ですが、ブランディングを図りながら、ご登録いただく看護師の方々とご依頼いただく医療施設双方への対応を丁寧に行うことで信頼と実績を積み重ねてきており、競争が激化するマーケットの中での優位性を保っています。

リクルーティング事業に関する質問

リクルーティング事業において、Indeed以外で伸びているサービスはありますか。

Indeed以外のメディアでは、タウンワーク等の中途採用領域のメディアが伸びており、コロナ禍前の水準に戻りつつあります。また、現在は採用戦略の企画等、採用活動の上流工程をサポートする採用支援コンサルティングへのニーズも高まってきております。当社ではジャンプ社のM&A等、以前よりこの分野の強化を進めてきたことから、採用支援コンサルティング関連の売上も順調に拡大しております。

IT・ネット関連事業に関する質問

クロノス社の株式を譲渡したのは、事業シナジーが出なかったからでしょうか。

ご指摘の通りです。当社グループ内におけるシステム開発等において一定の成果はありましたが、それ以上の事業シナジーが発揮できませんでした。こうした中、クロノス社の社員にとってよりハッピーになる環境を鑑みた結果、より事業シナジーを発揮できるIT開発系の企業様の方が活躍の可能性が高いと判断し、今回の株式譲渡に至りました。

経営方針に関する質問

株価が好調ですが、株式分割などの施策は何かお考えでしょうか。

株価に関しては好調とはいえ、同業他社と比べるとまだ伸び代があると考えております。また、株式分割等の株式施策は重要な経営課題として認識しておりますが、具体的な回答はできかねますので、ご容赦いただければと思います。

経営方針に関する質問

手元資金が着実に増えてきておりますが、これを活かした今後の投資戦略についてお教えください。

当社は何が起こったとしても、1年間は持ちこたえられるだけの資金を保持することを目安としてきましたが、手元資金にも余裕が出てきました。そこで今後は、新たに設立しました「海外&未来事業戦略室」において、海外の事業拡大やM&A、新規事業の開発に向けた投資を行っていく方針です。これについては、すぐに成果が出るものではありませんが、2~3年後に向けた投資と考えております。

事業環境に関する質問

今回の円安による御社の業績への影響はありますか。

円安により、海外子会社からの配当金等における為替差益が発生しておりますが、当社グループ全体の業績に大きな影響はありません。

2022年3月期 決算説明会(2022年5月10日開催)

人材サービス事業に関する質問

人材紹介において、今後新たにどのようなマーケットに展開していくお考えでしょうか。

IT人材の不足を背景にIT人材の領域に取り組み始めております。その他のマーケットについてもリサーチは進めていますが、競合もあるので、どの分野についてなのかは公表しておりません。ご容赦いただければと思います。

人材サービス事業に関する質問

22年3月期の看護師紹介の売上高はコロナ禍が追い風になり、伸びに繋がった側面はあったのでしょうか。

同業他社との比較において当社の看護師紹介の売上高の伸び率は高く、コロナ禍の影響というよりも、私たちの様々な取り組みが奏効した結果と考えています。

リクルーティング事業に関する質問

リクルーティング事業において、コロナ禍による行動規制等の影響で、22年3月期は飲食・サービス業の採用ニーズが一時的に後退した期間がありましたが、足元ではこれらの採用ニーズはコロナ禍前の水準まで戻ってきているのでしょうか。

全体的にはコロナ前の水準の7~8割まで戻っていると感じます。
現在はコロナ禍により事業縮小・撤退しているところがある一方、アルバイト・パートの採用を再びスタートさせている企業もあり、積極的なところとそうでないところが入り乱れている状況です。

IT・ネット関連事業に関する質問

IT・ネット関連事業の23年3月期の見通しについて、売上高の伸び率を4.1%増と予想されておりますが、22年3月期の売上高の伸び率22.0%増と比べて伸びが鈍化するのはどうしてですか。

IT・ネット関連事業は「日本の人事部」関連サービスが売上の柱となっております。
その「日本の人事部」関連サービスでは、HRテック関連の広告を取り込むことに成功し、22年3月期は売上高が想定以上に拡大しました。
23年3月期に関しましては、大手企業を含めたHRテック関連の広告を22年3月期に取り込んでいることから、売上高としては拡大するものの、伸び率は22年3月期よりも緩やかになると考えております。

2022年3月期 第2四半期決算説明会(2021年11月8日開催)

人材サービス事業に関する質問

今期、新たにオープンした「セコカンプラス」は建設領域におけるブランディングや登録者獲得に向けてのものと思われますが、今後、他の領域においても同様の施策を展開していく予定はあるのでしょうか。

「セコカンプラス」が対象とする建設領域等の主力領域だけでなく、これから拡大を目指していく領域、そして今後横展開を図っていく新たな領域につきましても、同様に広告宣伝等を含め、積極的な施策を行っていく予定です。

IT・ネット関連事業に関する質問

「日本の人事部」関連サービスにつきまして、今後どのような投資を行っていこうとお考えでしょうか。

広告宣伝と新たなサービスの開発に対して投資を行う予定です。
現在、「日本の人事部」関連サービスは圧倒的なシェアを持っておりますが、多くの競合他社が存在するのも事実です。こうした事業環境におきまして、「日本の人事部」関連サービスがさらにシェアを獲得するには顧客満足度を高める必要があり、そのためにも広告宣伝を強化するとともに、3~4年後を視野に「日本の人事部」から発展した新たなサービスの開発に向けた投資を考えています。

経営方針に関する質問

手元資金が着実に増えてきていますが、これを活かした今後の投資戦略についてお教えください。

事業拡大に向けてM&Aを積極的に行っていきたいと考えています。
当社のM&Aに対する考え方は、ただいたずらに多くの企業に投資してその中で収穫を得るという方法ではなく、M&Aによっていかにグループ全体にシナジーが生まれるか、また相手側の企業もハッピーになれるか、いかに将来が楽しみな会社となれるかという視点で考えています。
確かに、手元資金は潤沢になっておりますが、これは株主の皆様からお預かりした大切な資金でもあると捉えていますので、実際にM&Aを行う際はこうした考え方に基づいて慎重に行っていきたいと考えています。

業績見通しに関する質問

コロナ第6波が来なければ、来期には過去最高益を更新できるとお考えでしょうか。

あくまでも可能性の話となりますが、コロナ第6波が来たとしても、第5波を上回わらない規模であれば、来期には売上・利益ともに過去最高を更新する可能性は高いと考えています。
ただし、コロナ第6波が想定以上の規模で来ることも十分考えられますので、そうした可能性も視野に入れながら、慎重に経営の舵取りを行ってまいります。

2021年3月期 決算説明会(2021年5月10日開催)

人材サービス事業に関する質問

人材紹介について、新たに開拓する分野としてどのような職種をお考えでしょうか。

看護師以外の医療関係の周辺マーケットには魅力を感じております。
また、前期下半期以降は半導体業界が非常に活性化しており、この分野におけるITエンジニアの不足感は非常に高い状況でした。こちらの領域も引き続き注力していきたいと考えております。
新たに開拓する分野についての考え方としては、これまでの事業展開に全く関連性のない職種に突然進出するのではなく、既存分野の周辺において採用ニーズの高い、魅力的なマーケットに進出し、事業を拡大させていきたいと考えております。

人材サービス事業に関する質問

人材紹介について、好調だった分野とそうでなかった分野をお教えください。

看護師分野は堅調に推移し、前年実績を上回りました。
また、半導体分野は旺盛な採用ニーズを背景に好調でした。一方、自動車分野や製薬分野につきましては、コロナ禍の影響により一時期後退感が出ましたが、下半期に入り回復が進みました。建築分野はほぼ横ばいの安定した状況が続きました。

IT・ネット関連事業に関する質問

昨年の「日本の人事部 HRカンファレンス」はオンラインでの実施となりましたが、従来の開催方法とオンラインでの開催方法との収益構造の違いを教えて下さい。また、今後もオンラインでの実施が主流になりますでしょうか。

収益構造に違いはありません。従来のHRカンファレンスは会場にブースや会議室を構え、各種セミナーを実施しておりました。それが今回はオンライン開催になったことにより、各セミナーがオンラインで配信されることになりましたが、従来のリアルなHRカンファレンスと同様に、出展企業からは出展料をいただいております。一方で、従来のリアル開催では会場費が発生していましたが、オンライン開催となったことでこれらの費用が圧縮され、収益性が向上しました。
今後の開催方法につきましては、コロナ禍が収束次第、会場を設けたリアル開催とオンライン開催の並行開催が必要になってくると考えます。
これは、昨年のHRカンファレンスの年間参加者数が過去最高だったことからも分かりますが、オンラインの方が皆さん参加しやすいため、オンラインでの開催は今後も必要である一方、会場まで足を運んででも情報や人脈を得たいという方々に対して、リアルな開催も必要だと考えているためです。

2021年3月期 第2四半期決算説明会(2020年11月6日開催)

経営方針に関する質問

新型コロナウイルスの影響を受けて市場における企業価値が下がっている国内企業も多いと思われますが、これを機に今後積極的にM&Aを検討していく方針でしょうか。

もちろん、検討してまいります。当社は常にM&Aに関しては積極的に、この時期だからこそやるというスタンスです。
実際、私たちと同じ人材サービスを展開している同業他社の中でも企業価値が低下している会社もあり、これらの企業は私たちのグループに入ることによってかなり成長が望めるものと考えています。M&Aは互いに良くなるWin-Winの関係でなければ成功しません。具体的な企業名等を申し上げることはできませんが、こうしたM&Aの案件につきましては、既に何件もお話をいただいており、既存事業とのシナジーが生まれると考えられるものにつきましては、前向きに検討していきたいと考えております。

人材サービス事業に関する質問

人材紹介について、新たに開拓していく専門職はどのような業界・職種を考えていますか。

人材紹介に関して、当社が得意としているのは医療関係です。
この領域では既に事業展開している看護師以外にも採用ニーズの旺盛な専門職があり、まだまだ大きなマーケットがありますので、それらの専門職領域を開拓していきたいと考えています。
医療領域においては、既にトライアルを行っている専門職が一部ありますので、まずはその領域を軌道に乗せていきたいと考えております。

人材サービス事業に関する質問

御社がご紹介した人材の定着率の状況について教えて下さい。
また、マッチングの精度を高めるための取り組み等があれば教えて下さい。

当社がご紹介させていただいた方の定着率は、比較的高いと紹介先の顧客企業や医療福祉施設等からご評価をいただいております。職種によっては3~5年毎に転職されるような職種もありますが、当社はそのような職種でも平均以上に定着率は高いというお声もいただいております。
これは、当社が転職を希望する求職者と採用する求人企業・病院等の双方に対してきめ細かな情報提供、丁寧なコンサルティングを心掛けているためだと考えております。なぜなら、ご紹介させていただいた方の定着率、いわゆるマッチングの精度を高めるには求職者と求人企業・病院等がお互いのことをよく知ることが一番大切だからです。
つまり、求職者は勤務先となる企業や病院等のことを十分に理解し、求人企業・病院等も社員となる求職者のことをよく知り、価値ある人材だと認め、その上でマッチングを行うことが大切だということです。当社は1人のコンサルタントが求職者と求人企業・病院等の双方を担当する一気通貫体制でのコンサルティングを通じ、双方への情報提供を含めたきめ細かな対応を行っており、それが相互理解の向上、定着率の高さに繋がっていると考えております。

リクルーティング事業に関する質問

リクルーティング事業について、下半期は黒字転換し回復に向かうとのことですが、本格的な業績回復はいつ頃を見込んでいますか?

私(和納)の見解としては、来年の秋以降だと見込んでおります。
Go ToトラベルやGo Toイートといった施策が徐々に経済の循環・回復を促す中で、オリンピック開催が最後の決め手になると考えます。このオリンピックというお祭りが無事開催されて、皆さんが明るい気分になり、大いに消費が喚起されるのは、来年の秋以降だと見ております。それに伴い、リクルーティング事業の業績も回復していくと考えております。
また、景気の回復には2~3年程度かかるという指標もありますが、求人ニーズは景気の先行き指標と言われ、半年~1年程度早く動きが見られるという点からも、求人ニーズの回復、それに伴うリクルーティング事業の回復は、来年の秋以降になると考えております。

リクルーティング事業に関する質問

リクルーティング事業でのオンライン化の取り組みについて教えて下さい。

コロナ禍の取り組みとして、リクルーティング事業におきましてもオンラインでの商談をはじめ、求人広告の原稿打ち合わせや確認等、営業活動を全てオンライン化することが多くなってきました。とはいえ、顧客企業のご要望や状況をうかがいながら、直接ご訪問させていただくこともあります。
また、当社はコロナ対策として、通常出勤と在宅勤務とを6:4に分けての勤務体制を取り、出勤時もオフィスが密にならないよう配慮しております。

2021年3月期 見通しに関する質問

下半期においても新型コロナウイルスの影響を受ける事業や領域はありますか。

新型コロナウイルスの感染拡大が進む中、上半期は混乱した部分もありましたが、勤務体系や営業活動、体制の見直し等を含め、当社としてできる対策は総じて行ってまいりました(ご参考:決算説明会資料18ページ)。
これにより、コロナ禍の影響を大きく受ける時期は脱したと考えており、下半期につきましては、業績を徐々に回復させていくというシナリオを描いております。

2020年3月期 第2四半期決算説明会(2019年11月7日・8日開催)

人材サービス事業に関する質問

製造業領域や若年層向けの人材紹介の事業環境は景況感により伸び悩んでいると聞いていますが、御社の専門職領域での人材紹介はそうした影響を受けるのでしょうか。

製造業を中心に、一部の人材紹介や人材派遣領域において後退感は確かにあります。これは米中貿易摩擦の影響を受けているためで、例えば、ある電機メーカーでは当初の予定から数百名規模で採用を控えているという話もあります。ただ、私たちが注力しているのは製造業の中でも自動車関連が中心で、この分野については引き続き採用ニーズは旺盛な状況です。
一方、建築土木系では度重なる台風の影響等によりゼネコン各社も強気の受注見通しを立てていることから、施工管理技術者、現場監督等の採用について、オリンピック以降は当初落ち込みが予想されていましたが、これが強気の姿勢に変化してきていることを現場では感じております。そのため、現状の事業環境は私たちにとってはアゲインストではありません。

リクルーティング事業に関する質問

リクルーティング事業について、リクルート社の「リクナビDMPフォロー」サービスに関する問題の影響は当面続くと考えていますが、下半期の減収予想もこの影響によるものですか。また、来期にはどのように影響するとお考えでしょうか。

下半期の「リクナビ」の取り扱いについては、一部発注を控える企業様が出てくることも考えられるため、昨年並みにはいかないだろうと見通しを立てています。さらに「リクナビ派遣」が昨年12月から販売委託形態での売上計上となった影響(※)もあり、「Indeed」のように大きく伸びる商品もありますが、全体としては減収見通しとしています。
また、来期にも多少の影響が出ると思われますが、中途採用領域の商品や「Indeed」の伸びによりカバーし、全体への影響はないと考えております。
(※)2018年11月までは広告掲載に係る仕入金額を含めて売上計上する代理店形態という売上計上方法でしたが、同年12月より仕入金額を除いた手数料のみを売上高とする販売委託形態という売上計上方法に変わったため対外的な売上高が減少しております。

情報出版事業に関する質問

情報出版事業において、高利益率の事業をより増やす施策はありますか?

主力事業である情報誌は北陸に強く、「高岡情報」を発刊するなど、徐々にエリアを拡大していますが、収益性は高くありません。一方で、新聞が自宅まで届くのと同じ要領で、この情報誌に折り込みチラシを入れ自宅までポスティングをする事業が伸びています。
また、「ココカラ。」ブランドで展開するコンシェルジュサービスも伸びています。これは、結婚に際しての式場探し等のお手伝いや、若い方が住宅を建てる際の工務店さんのご紹介等の対面サービスです。さらに人材紹介の領域も立ち上がってきています。
このように、情報誌を中心にしたブランディングを活かし、その周辺の事業を展開することで利益を出しています。

IT・ネット関連事業に関する質問

新しく連結子会社になった株式会社クロノスと御社とのシナジーは、具体的にはどのようなものが考えられるのでしょうか。

近年、HR関連の領域でAI技術が導入され始めています。当社では、例えば転職者の登録や紹介精度の向上、定着支援等、HR関連での課題解決においてシナジーが出ると考えております。また、当社ではWeb事業企画開発室を設けておりますが、そのAI分野強化において、クロノス社の合流はとても強力であると感じています。

2019年3月期 決算説明会(2019年5月9日・10日開催)

2019年3月期 決算・業績に関する質問

御社の販管費の推移について、例年、第4四半期の販管費が大きく膨らむ傾向がありますが、ここ2年、その傾向が特に強くなった印象を受けます。これは、翌期第1四半期の人材紹介の業績拡大に向けたプロモーション強化によるものなのか、それとも全く別の理由によるものなのか、その内容について教えて下さい。

当社の売上高及び利益は第1四半期に集中する構造となっていますが、その理由は、看護師を中心とした人材紹介の売上が4月に集中するためです。当然、そのためのプロモーションについては、おっしゃる通り、前の期の第4四半期にも強化していますが、このプロモーション費用は原価に計上されています。
ご質問いただきました販管費の増加についての理由としましては、決算賞与支給のための引当金の計上や、期中の増員に加えて、グループ全体で100名を超える新卒社員入社に向けてのビルの増床、デスク等の備品をはじめとする設備投資によるものです。

リクルーティング事業に関する質問

リクルーティング事業につきまして、2019年3月期第4四半期の売上高が前期比減収となっており、また2020年3月期の通期計画においても前期比減収となっていますが、その理由を教えて下さい。

2019年3月期第4四半期の売上高が減収となったのは、「リクナビ派遣」の売上計上方法が18年12月から変更されたためです。従来は広告掲載に係る仕入金額を含めて計上する代理店形態という売上計上方法でしたが、これが仕入金額を除いた粗利のみを売上高とする販売委託形態という計上方法に変わったため、対外的な売上高が減少しました。しかし、これら販売委託形態の商品を全て代理店形態に換算した取扱高(当社試算)は、19年3月期が約95億円、18年3月期が約86億円と、9億円程度増加しています。
また、2020年3月期の売上高が前期比減収になっている点につきましても、同期はリクナビ派遣が期初から販売委託形態であるのに対して、19年3月期については、18年4月から11月までの8か月間は代理店形態での売上計上となっていたことによる影響が挙げられます。

2020年3月期 見通しに関する質問

その他セグメント(ネット関連事業・海外事業)の2020年3月期の計画について、営業利益が前期よりも減少するとされている理由について教えて下さい。

海外事業において、今後、連結子会社の株式会社クイック・グローバルが海外子会社各社の営業統括や支援を強化していくに当たって、これまでリクルーティング事業と海外事業を兼務していた取締役を海外事業専任とする等、人的な補強を進めることで全体的な経費が拡大するためです。

中期計画に関する質問

2020年3月期以降の中期計画において、売上高が順調に拡大していますが、それ以上に営業利益が伸びています。特に2022年3月期は、その傾向が加速する計画になっていますが、この背景について教えて下さい。

これについては、人材サービス事業の中でも特に利益率の高い人材紹介が伸びるという見通しを立てているためです。その背景としては、経済環境によるものというよりも、私たちがここ2~3年かけてマーケティングを行ってきたいくつかの領域が来期以降業績貢献し始め、2022年3月期に本格的に花開くと想定していることが挙げられます。これにより、グループ全体の営業利益も大きく拡大する計画となっています。

2019年3月期 第2四半期決算説明会(2018年11月6日・7日開催)

2019年3月期 見通しに関する質問

人材サービス事業の今期見通しについて、人材派遣の売上高が当初計画よりも減少すると想定されている理由について教えて下さい。

人材派遣の業績につきまして、上半期は医療・福祉分野の人材派遣、パート派遣とも前年同期と比べ売上高は拡大しましたが、当初の計画に対しては若干未達となりました。これについては、営業体制を医療・福祉分野及びパート派遣に特化・注力することで、その他の既存領域の派遣売上高が落ちてしまったためです。
また、この間の人手不足の深刻化や競合との競争激化により、パート派遣についても登録者獲得が難しい状況となっており、この状況は下半期以降も大きく変わることがないと想定されることから、人材派遣の通期売上高の見通しについては、前期比増収、当初計画比減収という形で慎重に見ています。

経営方針に関する質問

この第2四半期3ヵ月間(7月~9月)だけの業績をみると、売上高は前期から伸びたものの、販管費が大きく増えたことで減益となってしまいましたが、御社の経営スタンスとしては四半期ごとの業績を重視されているのか、それとも半期或いは通期といった単位で業績の善し悪しを判断されているのか、どちらなのかを教えて下さい。

私たちは半期ごとの業績を意識しており、四半期ごとの業績はそこまで重要視していません。その理由として、私たちは投資できる際にはしっかり投資するというスタンスを取っているのですが、四半期(3ヵ月間)といった短期的な業績を意識しすぎると中途半端な投資しかできず、結果的に売上につながる効果的な投資や取り組みが難しくなるからです。
当第2四半期につきましても中途採用が多かったため人件費が膨らみましたし、人員増に伴う業務スペースの拡大ということで増床も行いました。さらに、人材紹介や人材派遣に関する登録者獲得のためのプロモーション費用等も膨らみましたが、これらも将来的な投資を含めたものになっています。

人材サービス事業に関する質問

この10月に箕面市の帝釈寺に保育園を開園されましたが、今後も関西エリアだけで年間1~2園のペースで保育園を開園していく予定ですか。最終的にはどの程度の園を運営していこうと考えているのかを教えて下さい。

開園ペースについてはおっしゃる通りです。また、現在は大阪府内に自社運営の保育園を5園、企業内保育園の受託という形で1園の合計6園を運営していますが、最終的には関西エリアだけで10園程度まで広げていきたいと考えています。
また、直接保育園を運営することで保育現場の最新情報や、保育園側と保育士側双方の生のニーズが把握でき、より精度や満足度の高い紹介・派遣サービスを提供できることから、ご紹介先・派遣先の保育園、ご登録いただく保育士の方々にも安心していただいています。

海外事業に関する質問

2030年に1,000億円企業になるというビジョンの実現に向けて、海外事業が本格的に利益貢献していくための戦略や見通しについて教えて下さい。

現在、海外へは米国、中国、メキシコ、英国、ベトナムの5か国に進出し、各国内で現地日系企業を対象に、現地の求職者をご紹介・派遣する等の人材サービスを展開しています。
ただ、今後は海外各国の間で、また少子化が進む日本と海外各国の間等で人材の流動化が進み、グローバルな転職が一般的な時代になってくると考えています。
こうした中、現在展開している各国内での人材サービスに加え、海外子会社各社が連携して国を跨いだグローバルな転職を支援する等の人材サービスを実現させるほか、各地域で実績の高い企業とパートナーシップを結ぶこと等により業績拡大・収益化を図り、2030年には海外事業全体で売上80~100億円、営業利益率20%程度のビジネスにまで成長させたいと思っています。

2018年3月期 決算説明会(2018年5月8日・9日開催)

2018年3月期 決算・業績に関する質問

第4四半期の販管費が前年と比べるとかなり膨らんでいるが、その理由をお教え下さい。

まず、2018年3月期より連結業績の対象となったワークプロジェクト、クイックグローバルメキシコ、センターピープルの費用が前期と比べて純増となっています。
また、人員の増加や待遇改善、決算賞与引当金の計上等による人件費の増加のほか、人材紹介事業本部(東京)の増床やリクルーティング事業本部(東京)、アイ・キュー本社の移転による家賃等の増加が主な要因です。

2019年3月期 見通しに関する質問

2019年3月期は将来を見据えて投資を行う段階とはいえ、営業利益はもう少し伸びても良いのではと感じましたが、何か理由があるのでしょうか。

2019年3月期は2030年に1,000億円企業を実現するための足場固めの期間としたいと考えています。そのため人材サービス事業における既存領域の強化や新たな専門職紹介領域の開拓に向けた優秀な人材の採用及びプロモーションへの投資、リクルーティング事業におけるコンサルティング営業の強化、ネット関連事業のサービス構成の見直し等、費用先行となっても来期以降の成長を見据えて力を貯めるため、営業利益の伸びが例年に比べると緩やかになっています。

2019年3月期 見通しに関する質問

営業外収支について、例年1億円程度のプラスとなっている中で、2019年3月期は2億円強のプラスを見込んでいるが、その理由についてお教え下さい。

子会社のワークプロジェクトが保育園の運営を行っており、2018年10月に大阪府箕面市に新たに90名規模の認可保育所を開園する予定になっています。この保育所開園にかかる建築費用のうち約2億円が助成金として還付されるため、これを営業外収益に見込んでおります。

中長期計画に関する質問

2030年に1,000億円企業を目指すとのことだが、その中で海外事業の構成比はどの程度を想定されていますか。また、M&Aの強化についても取り組みとして挙げられていますが、この中に海外でのM&Aも含まれているのでしょうか。

まず、海外事業の売上高は1,000億円の中の約10%、100億円程度を想定しています。ただし、海外でのM& Aの成否は、特に人事・労務面における社員のメンタリティや企業のカルチャーに左右されるため、海外でのM&Aによる売上拡大については慎重に考えています。なお、昨年M&Aしたイギリスのセンターピープルは、日本人の社長が長く経営してきたためこれらの問題は少なく、さらに今後私たちがヨーロッパで事業を展開していく上でも重要な拠点になれると判断しM&Aを実施しました。

2018年3月期 第2四半期決算説明会(2017年11月7日・8日開催)

リクルーティング事業に関する質問

リクルーティング事業の業績について、足元は計画に近い形で推移していると思われますが、中期計画を見ると事業成長がやや緩やかだと感じます。これらの背景となる現状の事業環境をお教え下さい。

リクルーティング事業に関する現在の事業環境としましては、まずメディアの多様化が進んできていることが挙げられます。以前は紙媒体だけだったものが、今はネットも加わり、その中でもパソコンやスマホ等のデバイスも細分化されてきています。
こうした中、私たちはリクルーティング事業をメディアだけに頼る事業から、メディア活用を含めた採用コンサルティングへの移行を進めている状況です。なぜなら、人手不足が進む中、採用に悩む顧客企業に対して採用全体のコンサルティングを通して、単なるメディア活用以上の付加価値を提供していくことが今の事業環境では強く求められているからです。

人材サービス事業に関する質問

今期から連結対象となった(株)ワークプロジェクトについて、今期は保育士求人・転職サイトの立ち上げ、認可保育所開設等の投資を行ったため多少費用が先行する見通しかと思いますが、来期以降、これらの投資が利益貢献につながってくると考えて良いでしょうか。

保育士の派遣・紹介につきましては、「保育士さんの友達のような存在でありたい」という、同社の想いを込めた保育士求人・転職サイト「ほいとも大阪」を立ち上げており、改良・バージョンアップを繰り返しながらサイト運営を進めていますが、登録者も着実に増えてきており、今後の収益貢献が期待できると考えています。
また、保育園運営につきましては効率を追求すれば黒字化するとは考えますが、私たちとしては次々に保育園を開園させるのではなく、大規模型、小規模型保育園をそれぞれ1園ずつ、合わせて1年に2園ずつ増やしていきたいと考えています。これらのことから、まずは収支を安定させていきたいと考えています。

海外事業に関する質問

センターピープル社のM&Aは、御社のグループビジョン「世界の人事部®」の実現に向けて重要な拠点になると思いますが、今後の同社の見通しについてお教え下さい。

センターピープルについてですが、英国ロンドンにて人材紹介と人材派遣を、約15名のスタッフで展開している会社です。人材ビジネスを手掛けている点、元々日系資本である点、さらに私たちがヨーロッパ展開を進める上でハブ的な役割を担う重要な拠点になるという点等、シナジーが期待できると考えM&Aを行いました。
ただ、この先1年程度は、現経営陣と日本から赴任する現地責任者との移行期と捉えていますし、事業環境的にもイギリスのEU離脱問題がありますので、業績最優先というスタンスは取りません。まずは、今まであったセンターピープルのカルチャーと、クイックグループのカルチャーをうまく融合させることを優先し、その上で本格的な事業展開を進めていきたいと考えています。

事業方針に関する質問

38期基本方針にある「変化から変革への挑戦」の取り組みの一環として働き方改革を挙げているが、具体的にどのような取り組みをされているのかお教え下さい。

具体的には、長時間労働や残業の抑制に向けて勤怠管理の徹底や入力作業をはじめとする一部業務のアウトソーシング化等を進めています。また、この残業の抑制については何よりも社員の意識改革が大切であると考え、残業をしてでも成果が上がれば評価されるという考え方を改め、限られた時間の中でいかに生産性を高めていくかという考え方にシフトしていくよう、社内に対するメッセージの発信、体制の整備を進めてまいりました。

2017年3月期 決算説明会(2017年5月9日・10日開催)

2018年3月期 見通しに関する質問

2018年3月期の業績予想について、2017年3月期に比べるとかなり慎重な予想となっていますが、その要因をお教え下さい。

2018年3月期の業績予想については、おっしゃる通り慎重な見通しとなっています。これは、2018年3月期も中途採用をはじめとして増員を計画していること、さらに既存社員に対する待遇改善も引き続き行っていくため人件費の増加を見ているためです。

事業運営に関する質問

御社では働き方改革に関して、具体的にどのようなことに取り組まれていますか。

2017年3月期においては、主に給与面における待遇改善と残業の抑制に関する取り組みを行ってきました。これらについては、2018年3月期も引き続き取り組んでまいります。また、日々の業務の中の作業部分をアウトソーシング化することで、社員にはより生産性の高い業務に集中してもらえる環境を整備していきたいと考えています。

事業方針に関する質問

現在、全体売上高に占める人材サービス事業のウェイトは半分以上となっていますが、今後の成長過程の中でも、この状況は続くと考えて良いでしょうか。

そのように考えていただいて良いと思います。特に、第二の柱であるリクルーティング事業については、確かに企業の採用ニーズは旺盛ではあるものの、メディアへの掲載提案だけでなく、採用に関わるコンサルティング機能が求められてきていることもあり、以前のように人を採用すれば、これに比例して売上が拡大していくという事業ではなくなってきています。そのような中でも、リクルーティング事業自体は中長期的に底堅い成長を見込んでいますが、全体業績に占める人材サービス事業のウェイトは現状に近い形で推移していくものと考えます。

事業投資に関する質問

未来の成長に向けて、今後も投資を続けていくとのことですが、その中身についてお教え下さい。

まず、グローバルなエリア展開に関する投資を考えています。さらに現在、一番成長している人材サービス事業、その中でも人材紹介事業において増員をはじめとして投資を行っていきたいと考えています。これらに加え、新たな事業展開に関する投資を考えています。

海外事業に関する質問

現在その他のセグメントに含まれる海外事業を今後は強化していくということだが、将来的には1つの事業セグメントとして開示できるレベルにまで成長するビジネスと考えていますか。

海外事業については、現在、現地日系企業に対する人材紹介と人材派遣、人事労務コンサルティングを中心にサービスを展開していますが、これらの業績が急拡大するということは想定しづらく、拠点拡大とともに売上高も拡大していくという形になると考えています。
こうした動きの中で、この4月に新たに設立した子会社、(株)クイック・グローバルが今後どのような事業を創り、海外事業とシナジーを出していくかによって、1つの事業セグメントにまで成長できるかどうかが決まってくると考えます。 ※グローバル展開に向け、決算説明会後の5月17日に、英国Centre People Appointments Limited 社の株式の取得(子会社化)に関する基本合意書を締結いたしました。

2017年3月期 第2四半期決算説明会(2016年11月7日・8日開催)

2017年3月期 第2四半期 決算・業績に関する質問

人材サービス事業における、上半期のプロモーション状況についてお教え下さい。

上半期のプロモーションにつきましては、ほぼ計画通りに進めることができました。
また、多くの方々は3か月から半年くらい時間をかけて転職されますので、第3四半期をはじめ、この下半期は来年4月の入社を希望される転職希望者が数多くご登録される時期となります。ここでのご登録状況が来期第1四半期の業績につながるという意味でも、当社は下半期のご登録状況を重要視していますので、プロモーションは強化していきたいと考えています。

事業方針に関する質問

自己資本比率がかなり高いと感じるが、これについて、どのように考えていますか。
また、今期の基本方針で投資を積極的に行うとのことですが、M&Aという形の投資については、どのような考えをお持ちですか。

まず、自己資本比率については安全性の面から考えると、高ければ高いほど良いと思いますが、高さにも限界があると考えています。自己資本比率が上昇し続けるということは、内部留保が増加し続けているにも関わらず、それらを事業拡大のために活用できていないということに他ならないからです。実際にどのような投資をしていくのかについては、M&Aも含め、積極的に行っていきたいと考えています。
なお、M&Aについてですが、今年4月に(株)ワークプロジェクトをM&Aしました。同社は保育士の派遣・紹介事業と保育園運営事業等を手掛けており、これらの事業が当社の人材サービス事業との間でシナジーが出ると判断したからです。このように、M&Aに関しては今後も既存事業とのシナジーを考慮して検討していきたいと考えています。

中期計画に関する質問

今期の中期計画における38期(18.3月期)の営業利益計画(2,000百万円)は、前期の中期計画における38期の営業利益計画(2,480百万円)に比べて減少していますが、この差額は今期方針である投資強化の影響によるものですか。

中期計画については、毎年ローリングによる見直しを行っています。策定時のグループ全体の方針に基づいて各社・各事業部門の予算を策定しているため、今回のように、特定の期の利益計画が前期公表した中期計画における同時期の利益計画と異なるケースが出てきます。
なお、前期の中期計画における38期の利益計画との差は、ご指摘の通り、投資を積極的に行っていくという今期中期計画の基本方針によるものであります。

中期計画に関する質問

中期計画につきまして、現在の基幹事業がそれぞれどのように拡大し、右肩上がりの計画が達成できるとされているのかお教え下さい。

リクルーティング事業につきましては、新卒採用等による増員やリクルート社からの顧客の引継ぎ等の代理店施策をうまく活用して、これまで同様に業績拡大を図っていきます。
人材サービス事業では、人材紹介において、当社がブティック展開と呼ぶ、専門性の高い職種に関する人材紹介の展開を引き続き推進していくとともに、人材派遣におきまして、医療・福祉分野の派遣を強化していくことで、人材サービス事業のさらなる成長を想定しています。
また、情報出版事業につきましては、既存のメディアについてはほぼ横ばいを想定していますが、折り込みチラシ等のポスティングや新たな媒体、家づくりや転職等に関するコンシェルジュ(対面相談)サービス「ココカラ。」事業の拡大により、中期的な成長を目指します。
さらに、ネット関連事業では「日本の人事部」ブランドを活用した事業展開、海外事業では現地日系企業を対象とした人材紹介や人材派遣、人事労務コンサルティングのさらなる強化に取り組むことで、各事業とも右肩上がりの成長を計画しています。

2016年3月期 決算説明会(2016年5月10日・11日開催)

2017年3月期 見通しに関する質問

2017年3月期の基本方針で先行投資を増やすとのことだが、事業別にその概要を教えて下さい。

リクルーティング事業では、付加価値の高いコンサルティング営業を強化していくために、人材育成関連の投資を行っていく予定です。また、人材サービス事業では、専門性の高い業種・職種における人材紹介の事業領域を拡大していくための投資が中心となり、人材採用や人材育成、プロモーションの強化等の投資を行っていきます。ネット関連事業では、HRイベントの拡大のための投資や新たなHRサービスの開発に向けた投資を予定しています。さらに海外事業については、2017年3月期より海外事業推進部を立ち上げました。これにより、海外子会社との連携を深め、海外に進出する日系企業のサポートを強化していきます。

事業環境に関する質問

今期の事業環境は景気全般に停滞感が強く、先行きも不透明と見る向きも多いですが、人材サービス分野においても、今後は多少ともかげりが出てくると考えていますか。

人材サービス分野においては、少子高齢化に伴う人材の減少という構造的な背景があるため、事業環境としてかげりが出てくるとは見ていません。とはいえ、2016年3月期下半期辺りから求人広告を出してもなかなか採用に至らないこと等から、人材募集に慎重になっている業界が出てきていることも事実です。全ての業界・業種で採用ニーズにかげりが出てくるような状態にはならないと思いますが、前述のように一部の業界・業種では、人材採用に関して様子見になることも考えられます。

中期計画に関する質問

2016年3月期に公表された中期計画と、今回新たに公表された中期計画との比較で、2018年3月期の売上高が多少減額になっていますが、この要因についてお教え下さい。

中期計画については、毎期新たに各事業の計画を積み上げて作成していますので、事業環境の変化等に応じて、事業ごとに計画に変更が生じているケースがあります。今回公表しました中期計画では、人材サービス事業は、これまでと同様に新規分野の開拓を進めていく方針であるため、これに伴い売上高が徐々に増加していくと見込んでいますが、競合他社との競争激化等の影響もあり、前回公表の計画よりも売上拡大のピッチは緩やかになると想定しています。また、海外事業におきましても、上海クイック有限公司の独資化に伴う営業体制の再構築の影響もあり、前回公表の売上計画よりも減額となっていることが挙げられます。

中期計画に関する質問

御社の事業の特徴として、どのような事業環境がプラスになり、どのような状況がリスクであると考えていますか。また、人材の流動化はプラス要因となりますか。

各企業において、中途採用が活発になると、事業環境としては、当社にとってプラスになります。その理由としましては、当社は新卒採用商品の売上高が小さく、転職希望者を対象とする人材紹介はもちろん、求人広告においても中途採用向けの商品の売上高が大きいためです。こうした事業特性からも、人材の流動化は、中途採用ニーズが高まると考えられるため当社にとってはプラス要因になります。一方、事業環境におけるリスクについては、国内外の景気をはじめとする様々な要因によって、企業の採用ニーズが低下することが挙げられます。

2016年3月期 第2四半期決算説明会(2015年11月5日・6日開催)

2016年3月期 見通しに関する質問

上半期の業績等から推測すると、リクルーティング事業は若干上方修正の可能性もあるのではと感じます。一方、人材サービス事業は下半期の利益が、期初の予想に比べて減額になるとのことですが、これらの要因について教えて下さい。

リクルーティング事業について、今期は人員を強化し、企業の採用ニーズの取りこぼしをなくしていくという前提で、前期に比べて下半期の収益が拡大するという計画を立てています。ただ、アルバイト・パート採用の領域について、この春から夏にかけて、採用が困難な状況が出てきていることを考慮して、下半期の業績については期初の計画通りという形で慎重に見ています。
また、人材サービス事業については、人材紹介において、業界内での競争激化に伴う、登録者獲得のためのプロモーション費用の増加を見込んでいることや、今後の人員の増加に対応するため、下半期にオフィススペースの増床を実施しますが、これが当初の予定を超える規模になるため、経費が増加する見込みとなっていること等が、下半期利益の圧縮要因となっています。

事業環境に関する質問

求人広告分野で、新卒及び中途採用、アルバイト・パート採用の各領域の採用ニーズや広告出稿ニーズは、昨年に比べてどのような状況でしょうか。

新卒に関する採用ニーズは昨年よりも高まっています。また、採用環境の激化に伴って、新卒採用が計画通り進まない企業の中には、中途採用を増やすことで対応しているところもあることから、中途採用のニーズも高まっており、新卒・中途の正社員採用に関するニーズは旺盛な状況と言えます。
一方、アルバイト・パート領域の採用ニーズにつきましては、外食関係の新規出店の勢いが弱まり、既存店でのスタッフ補充が中心になってきていること等もあり、全体として採用ニーズはそこまで高まってきていないと感じています。

事業環境に関する質問

情報出版事業において、北陸新幹線の開通効果はどの程度あるのでしょうか。

北陸新幹線の開通効果としては、駅周辺において、観光客が1.5~2倍に増えている印象で、これをきっかけに、北陸全体が活性化しつつあると思います。ただ、観光客が増えても、地元の飲食関係等の店舗がこれをしっかりと取り込めているかと言えば、まだまだこれからという状況ではないでしょうか。
当社においても、開通効果もあり金沢のフリーペーパーの業績自体は好調ですが、観光客を地元の店舗へ誘導するという側面では、もっと効果的な取り組みができるのではないかと感じています。

2015年3月期 
決算説明会(2015年5月7日・8日開催)

2015年3月期 決算・業績に関する質問

前期の売上高は、昨年10月23日に発表した上方修正を若干下回り、その要因が主にリクルーティング事業にあったとのことですが、その内容について教えて下さい。

前期の売上高が修正計画を下回った要因としては、リクルーティング事業における新卒採用広告及び中途採用広告が、ともに計画を下回ったことが挙げられます。
新卒採用広告については、平成28年3月卒業予定の大学生向け新卒採用商品の販売時期が従来よりも3ヵ月遅れ、本年3月へと繰り越された影響が予想以上に出ました。また、中途採用広告において、消費税増税の影響が後ずれしたことに伴い、9月から11月頃にかけて、特にアルバイト・パートの採用広告がマイナスの影響を受けたことも、リクルーティング事業の売上高が伸び悩んだ要因です。

【事業環境に関する質問】

人材ビジネスを展開する御社を取り巻く事業環境について、前期上半期から状況はどのように変わってきているのでしょうか。

消費税の再増税の実施が1年半先送りにされ、平成29年4月からへ延期されたこともあり、雇用環境は着実に改善してきましたが、この傾向は今後も続くと考えています。今期以降の計画については、こうした事業環境の好転を織り込んだものとなっています。

【海外事業に関する質問】

中国におけるアドバイザリーサービスの具体的な内容、現在の状況について教えて下さい。

人事労務コンサルティングサービスの提供を目的とした顧問契約を、現在50社程度の現地日系企業と結んでおり、様々な労務アドバイスを行っています。その他としては、社内規程や人事制度の作成に加え、最近では事業の縮小に関する相談等の個別案件についてスポット契約するケースが出てきています。

【2016年3月期 見通しに関する質問】

前期比でみると、営業利益の伸びが、上半期(前期比0.5%増)よりも下半期(131.3%増)の方が大きいが、この要因について教えて下さい。

まず、人材サービス事業において、従来は、4月に入職割合が高い看護師紹介の拡大に伴って上半期の利益が大きくなっておりましたが、今期はコンスタントに売上計上される一般企業を対象とした人材紹介が徐々に拡大すると見込んでいることが挙げられます。
また、リクルーティング事業におきましても、前期は消費税増税の影響に伴う景気の一時的な停滞により、第3四半期の業績が伸び悩みましたが、今期については順調に推移するとの見通しから、下半期の営業利益が拡大すると見込んでおります。

【中期計画に関する質問】

今回新たに公表した中期計画は、前期に公表した2016年3月期、2017年3月期の修正中期計画を上方修正し、さらに2018年3月期も伸びる計画となっていますが、収益貢献する主な要因について教えて下さい。

中期計画を上方修正する要因については、人材サービス事業の売上高増加が挙げられます。また、登録者獲得のためのプロモーションにつきましても効率的な運用を図ることで、利益貢献を目指してまいります。

2015年3月期 第2四半期決算説明会(2014年11月5日・6日開催)

【2015年3月期 第2四半期 決算・業績に関する質問】

上半期の人材サービス事業において、人材紹介と人材派遣をはじめとするアウトソーシングでは、どちらの方が伸びましたか。また、人材紹介に関しては、どの分野の人材紹介が伸びたのでしょうか。

この上半期については、人材紹介、アウトソーシングともに業績が拡大しました。特に、アウトソーシングにおいては、家電メーカーの保守・メンテナンス業務(リコール)への対応が、大きく売上貢献しました。また、人材紹介では、看護師や建築・土木分野、MRの業績が伸びています。看護師の紹介については、売上高が大きくなってきているので成長率そのものには鈍化傾向が見られますが、人材紹介サービス全体に占める割合は、依然として大きなものとなっています。

【事業環境に関する質問】

リクルーティング事業において、2016年4月入社の新卒学生を対象とした新卒商品の販売スタート時期が、12月から3月へと、前期よりも3ヵ月遅れるということですが、その影響額はどの程度と考えていますか。

前期の場合、2015年4月入社の新卒学生を対象とした新卒商品の売上計上の対象期間は2013年12月から期末までの4ヵ月間でした。しかし、就職活動の解禁時期の変更に伴い、今期の場合、2016年4月入社の新卒学生を対象とした新卒商品の売上計上の対象期間は2015年3月の1ヵ月間だけとなり、以降の販売実績については来期の実績となります。この売上計上の対象期間短縮による影響につきましては、前期の販売スタート月以降(2014年1月~3月)の売上高を参考に試算した結果、約1億円程度とみています。

【2015年3月期 業績予想に関する質問】

第2四半期終了後から第2四半期決算短信発表までの間に、通期の業績修正を行ったのは3期ぶりだと思いますが、開示に踏み切られた特別な理由があったのでしょうか。

今回の業績予想の修正開示については、これまで以上にタイムリー・ディスクロージャーの意識を強く持って開示を行っていきたいという考えのもと行いました。当然のことながら、修正する業績予想については慎重に見通しを検討していますが、一旦見通しが立てば、可能な限り早く開示していきたいと考えています。従来から、当社は業績予想を慎重に見ていますが、今期については十分に達成可能と判断し、業績予想の修正を開示しました。

【2015年3月期 業績予想に関する質問】

上半期と下半期の売上高を比較した場合、例年は下半期の売上高が上半期を上回っていますが、今期については下半期の売上高が上半期を下回る見通しとなっています。その理由について教えてください。

下半期の業績について、以前は、新卒採用商品をはじめとするリクルート商品の取り扱いが多く、リクルーティング事業の業績が下半期に大きく膨らむ傾向でした。しかし、現在は、売上高全体に占める割合が大きくなってきている人材サービス事業において、看護師紹介を中心に毎年4月に大きな売上が計上されるため、収益構造としては徐々に上半期偏重型になりつつあります。また、今期については、同じく人材サービス事業のアウトソーシングにおける、家電メーカーの保守・メンテナンス業務(リコール)への対応に関する売上が上半期に計上されたことや、リクルーティング事業における新卒採用商品の販売スタートの後ろ倒しにより、下半期の売上高が上半期を下回ると見込んでおります。

【中期計画に関する質問】

中期計画の修正について、今期下半期及び来期以降も売上高の計画が据え置かれている一方、売上総利益以下が増加していますが、その理由について教えてほしい。

今期下半期及び来期以降の売上高については、上半期の実績や現在の求人市場の状況を考え、ほぼ計画通りと想定しています。しかし、「売上は最大に、経費は最小に」という考えに基づき、人材サービス事業における効率的なプロモーション等、経費については極力ムダのないように運用しており、これが今期下半期には利益率向上につながると考えています。同様に、来期以降についても、こうした経費の効率的な活用により、当初計画よりも利益率が高まると予想されることから、売上総利益以下の利益が増加しています。

【配当に関する質問】

今回の東証一部指定記念配当の実施によって、記念配当を含む年間配当金の配当性向が40%を超えることになりますが、今後、配当性向について、30%を目処にするという従来の基本方針を見直していく可能性はありますか。

配当性向につきましては、今後とも、連結当期純利益の30%を目処として実施するという、従来からの配当性向に関する基本方針を継続していく予定です。

2014年3月期 決算説明会(2014年5月8日・9日開催)

【事業環境に関する質問】

有効求人倍率も地域によって随分差があると思いますが、東京と名古屋は1.5倍を超えている状況です。御社は大阪を主体に愛知、東京へ展開していると思いますが、それぞれのエリアの状況について教えてほしい。

人材のひっ迫度は東海、関東、関西の順になるかと思います。東海エリアはトヨタ自動車が好調であることも大きく影響していますが、最近は、建築系の求人も活性化しており、派遣会社の登録者募集も併せて活性化しています。
また、関東エリアは飲食業で人材のひっ迫感が強く、これは関西エリアも同様の傾向となっており、小売や飲食業については募集を行ってもすぐには採用には至らないケースもあるという状況になっているようです。
このようにエリア、職種によって求人ニーズは大きく異なります。

【事業環境に関する質問】

看護師紹介分野での競争激化の状況と対応について教えてほしい。

看護師マーケットにつきましては、看護師資格を持っているものの就業していない潜在的な層を含めて約200万人と言われておりますが、母集団が拡大しているという訳ではありません。そのため、参入企業間の競争が激化して、転職を希望される看護師の登録コストが年々上昇してきていることから、同業他社の中にはプロモーションへの投資を抑制し始めている企業も出てきているようです。しかし、私たちは、この状況を逆にチャンスと捉えてプロモーションを強化することで、「看護roo!転職サポート」ブランドのさらなる浸透、登録者獲得を目指していきたいと考えています。

【2015年3月期 見通しに関する質問】

前期に比べて、人材ビジネス業界全体の事業環境は良くなってきていると感じますが、こうした中で来期計画を保守的に設定されており、特に営業利益は上半期が減益、下半期は増益の計画になっています。この上半期が減益となる要因及び全体的に保守的な計画となった背景について教えてほしい。

上半期減益の要因につきまして、ひとつは人材紹介のプロモーション強化によるもので、前上半期に比べて今上半期はプロモーション費用の増額を計画している点が挙げられます。これは前述の通り、競合他社がプロモーションを抑制している今が、私たちのブランド浸透のチャンスと捉えているからです。
その他の要因としましては、新卒採用をはじめとする人員の増強に伴う人件費増があります。これに既存社員の昇給等を合わせ、上半期で約1.6憶円、前上半期に比べて人件費が増えています。また、新卒社員をはじめとする若手人材が売上貢献するには時間を要し、事業によっては育成に2~3年かかり、費用先行となるケースもあります。私たちの計画につきましては、これらの事業や人材に対する投資について総合的に考慮した上で公表させていただいております。

【2015年3月期 見通しに関する質問】

今下半期の増益については、前下半期に人材サービス事業におけるプロモーション強化をはじめとする重点的な先行投資を行ったことにより利益が抑制されたという、相対的な影響もあると考えてよいのでしょうか。

その通りです。今下半期については、上半期のプロモーション強化が成功すれば、前下半期からのプロモーション費用の増額については、ある程度抑制できるものと想定しています。このプロモーション費用は年間かなりの額になっており、利益に与える影響も大きく、これが今下半期は売上高の伸びに対して抑えられることで、増益に貢献すると想定しています。

【中期計画に関する質問】

中期計画では人材サービス事業の売上が伸びていますが、具体的にはどの分野に期待しているのでしょうか。

人材サービス分野の人材紹介では、看護師紹介について、参入当初は対前年40%を超える伸びでしたが、最近は幾分緩やかな伸びになってきています。一方、規模の違いはありますが建設・土木、プラント分野の人材紹介が伸びてきています。これらの分野に対しては、昨年から今年にかけてプロモーションをはじめとする投資を積極的に行っており、今後は利益貢献してくれるものと期待しています。

2014年3月期 第2四半期決算説明会(2013年11月6日・7日開催)

【2014年3月期 第2四半期 決算・業績に関する質問】

人材サービス事業における人材紹介、アウトソーシング(人材派遣・紹介予定派遣・業務請負)の売上高構成比を教えてください。

当上半期の人材サービス事業における人材紹介の売上高は約23億円で、建築技術者やIT関連技術者をはじめとする人材派遣の売上高は約5億円となっております。上半期において人材紹介の売上構成比が高いのは、看護師紹介の売り上げ計上が4月に集中するためです。

【事業環境に関する質問】

消費税の駆け込みは、御社にとってプラスの影響になると考えますが、どのような点でプラスになると想定されていますか。

リクルーティング事業において、来年4月に中途採用を行う予定の顧客の中には、消費増税を見越して、求人広告による人材募集を1ヵ月前倒しして3月に行おうという動きが出てくる可能性があります。わずか3%の増税とは言うものの、顧客の対応は変わってくると考えています。これにより、前倒しとなった一部の売上高が今期に計上されるという意味では、プラスの影響があると考えております。

【事業内容に関する質問】

人材サービス事業におけるアウトソーシング(人材派遣・紹介予定派遣・業務請負)は、建築・土木と地域医療・福祉の2つの分野が中心と考えていいでしょうか。

アウトソーシングにつきましては、建築・土木技術者や看護師をはじめとする地域医療福祉分野の人材に加え、IT関連業務の技術者の派遣を行っております。建築・土木系の人材派遣は東京・大阪・仙台を中心に、地域医療・福祉分野の人材派遣は北陸を中心に、IT関連業務の人材派遣は名古屋を中心に事業展開を図っております。

【2014年3月期 業績予想に関する質問】

有効求人倍率が上昇傾向にある現状の雇用環境を考えると、下半期はリクルーティング事業が当初計画よりも上振れすると思うが、通期業績の予想を据え置くということは、リクルーティング事業の上振れ分が人材サービス事業におけるプロモーション費用に吸収されるということでしょうか。

人材サービス事業の中でも、特に人材紹介は競合他社との競争が一層激化していることから、登録者獲得のためのプロモーション費用は年々膨らんできており、この流れは下半期も続くものと考えています。しかし、当社としましても成長分野における先行投資は継続していきたいと考えておりますので、結果的に、リクルーティング事業の上振れ分が、こうした費用に吸収される可能性も考えられます。下半期の投資につきましては、来年4月以降の入職を希望する登録者獲得の意味合いが強いのですが、特に今期については、消費税増税前の駆け込み需要の反動による来期の業績の落ち込みをカバーする効果も期待できることから、前向きな投資と考えています。

【事業内容に関する質問】

情報出版事業について、リクルーティング事業や人材サービス事業とのシナジーはどのような部分で発生しているのでしょうか。

情報出版事業はエリアが北陸及び新潟です。そのため、北陸や新潟エリアの看護師及び薬剤師紹介や派遣に向けた登録者獲得のためのプロモーションについて、情報出版事業が手掛けている媒体を活用するというケースがあります。

【2014年3月期 事業別取り組み関する質問】

情報出版事業はグループ全体に占める人員の割合も大きいと考えますが、今後の事業展開についてはどのように考えていますか。

情報出版事業を展開する子会社の(株)カラフルカンパニー(旧社名・(株)ケー・シー・シー)は、主力の生活情報誌が発行から28年目を迎える等の実績もあり、北陸・新潟エリアにおける顧客との信頼関係やブランドは非常に高いものがあります。こうしたバックボーンを活かして、情報誌とWEBとの連動を進めていくことが、新しい事業展開のカギになると考えています。

【事業内容に関する質問】

人材サービス事業における建築・土木業界へのサービスとは、建設会社への正社員紹介が中心になるのでしょうか。

人材サービス事業における建築・土木業界へのサービスとしましては、ご指摘いただきました建設会社への正社員紹介に加え、50代~60代といった年齢の高い方で技術士や施工管理技士1級等の有資格者を、子会社の(株)キャリアシステムで雇用して派遣する特定労働者派遣も行っております。この人材派遣につきましてはゼネコン各社のニーズが非常に高い状況です。とはいえ、建築・土木関連の職種における有効求人倍率が右肩上がりで上昇しており、こうした資格をお持ちで、かつ経験豊富な40代~50代の転職または派遣希望者は非常に少ない状況です。こうした中で、私たちは、30代の方を中心とした若い人材については、人材派遣を通して適性を見極め、一定期間が経過した段階で正社員採用していただく紹介予定派遣等も行っております。

2013年3月期 
決算説明会(2013年5月8日・9日開催)

【2014年3月期業績予想に関する質問】

前期(2013年3月期)のセグメント別業績によれば、人材サービス事業は減益ですがこの要因と今期(2014年3月期)の業績見通しを教えて下さい。

人材サービス事業には人材紹介と人材派遣があります。前期については、人材派遣は売上高が約10億円、損益は若干の赤字であり、人材サービス事業全体の利益に影響を与えました。人材紹介については、現在、広告宣伝及び人員の増強等を先行させていますので、費用(投資)先行になっています。このため、前期の人材サービス事業は増収・減益となっています。 今期の人材サービス事業の計画は、前期に比べて、増収、増益を計画しています。人材サービス事業の内、人材派遣は収益が改善する見込みですが、現状、建築・土木系の人材については登録者の確保が困難になってきており、人材紹介の入職の方に流れています。人材紹介については、中期的に体制作りを進めていく方針ですが、新人の育成が重要となってきます。このため、今期の売上高に関しては、大きく伸びるという計画ではありません。なお、広告宣伝費については、従来から、期中に随時変更・見直しを行っており、競合やマーケットの動きにフレキシブルに対応して、四半期ごとに見直すという方針です。

【2014年3月期業績予想に関する質問】

今期(2014年3月期)の売上高について、前回の中期計画から約7億円減額していますが、この理由について教えてください。

当社の中期計画(3年間)は、実績と最新のマーケット予測等を考慮したうえで、経営環境の変化に応じて、各事業のトレンドと事業方針を反映させることにより、毎期、見直しています。(ローリング方式) 今回の減額は、人材サービス事業の計画の見直しによるものです。理由としては、競合との競争が更に激化している状況であり、短期的な売上高の拡大よりも、中期的に、従業員の育成と登録者の拡大の仕組み作りを優先することを事業方針としています。

【事業環境に関する質問】

看護師の人材紹介マーケットは、まだ成長が継続すると考えていますか。また、看護師紹介以外のところで、力を入れている分野はどのように取組んでいるか教えて下さい。

看護師紹介のマーケットについては、10年先は分かりませんが、中期(5年程度)では、更に拡大すると見ています。 クイック本体の人材紹介には、看護師紹介部門と一般紹介部門があります。一般紹介部門おいては、MR、化学関係の専門のエンジニア、建築・プラントのエンジニア等に対象を分けていますが、今後は、これらのニッチ分野を成長させていく考えです。

2013年3月期 第2四半期決算説明会(2012年11月6日・7日開催)

【2013年3月期 第2四半期 決算・業績に関する質問】

上半期において、リクルーティング事業の業績、収益性が大きく向上していますが、その要因について教えて下さい。

リクルーティング事業が好調な理由としましては、事業環境によるところが大きいです。特に、フリーペーパーを中心とした地域密着型のメディア、例えば当社が広告取り扱いを行っている商品であれば「タウンワーク」等が好調です。また、こうした地域密着の求人は依然として旺盛な状況が続いており、足元でも前年を上回る状況で推移しています。

【2013年3月期 第2四半期 決算・業績に関する質問】

人材サービス事業の業績について、第1四半期と第2四半期で600百万円以上の差が生じていますが、これは看護師紹介の業績によるものなのか、その他の分野で何か別の要因が生じたためでしょうか。

人材紹介事業の中でも、特に看護師紹介は4月の入職が多いため業績が膨らみますが、今期については、例年以上に看護師の不足感があり、5~6月の業績も堅調に推移いたしました。これにより、第1四半期の業績が例年以上に膨らみ、結果的に第2四半期の業績との間に大きな差が生じることになりました。

【事業方針に関する質問】

2013年3月期の事業方針の中で、「特定マーケットでのNO,1」を目指すとして、新分野を強化するとありますが、具体的にはどのような分野を考えているのでしょうか。

人材サービス事業における、建設・土木分野やMR(医薬情報担当者)等の分野を考えています。これらの分野については、既に専門サイトを立ち上げる等の取り組みを進めてきました。今後についても、同様に、採用ニーズの高い専門職分野に対象を拡げていく考えです。

【事業環境に関する質問】

雇用情勢を示す指標等が踊り場の局面に入っていることを踏まえ、保守的に通期計画を据え置いたとのことですが、御社の事業領域、例えば採用広告分野の足元の状況は、どのように推移してきていますか。

2014年4月入社予定の学生向け新卒採用広告の状況を見てみなければ、採用・求人マーケット全体の状況について分析・判断はできません。ただ、足元では、地域密着型のフリーペーパーにおける求人意欲は旺盛な状況です。一方、中途採用に関する全国的な求人サイトについては上半期終盤から横ばいの動きとなっています。また、新卒採用に関する求人指標については、12月以降、徐々に明らかになってくるかと思います。

【2013年3月期 下半期 事業別取り組みに関する質問】

中国経済の減速、日中関係の悪化等により、進出先に中国を選ばない日系企業も増えてきた中、アメリカ、中国、ベトナムに続く海外展開について、どのように考えていますか。

まず、事業を展開する上では、どの国に行ってもリスクは存在します。アメリカであればテロ、中国であれば政治的・体制的なものに起因するリスク。もちろん、日本においても地震というリスクがあります。こうした背景を踏まえ、今後の海外展開については、いきなり現地法人を設立するのではなく、まずは現地企業とのネットワークを構築した上でパートナーシップを活かし、事業展開を図っていきたいと考えています。

【2013年3月期 業績予想に関する質問】

雇用情勢等の外部環境を考えると、下半期の見通しが保守的なのは当然かと思うが、上半期の営業利益等が当初計画よりも上振れているため、下半期業績予想が当初よりもかなり悪化するという印象を受けてしまう。そこまで慎重になる要因を教えてほしい。

下半期については、人材サービス事業の中でも、特に医療関係の人材紹介について競争激化が続くと思われます。この分野では、後発企業が大量の広告投資を行って登録者獲得を促進している状況です。
これに対して、当社グループでも広告投資は行っていく方針ですが、同事業の特性上、今の段階から来年4月を見据えた動きも進めていかなければなりません。こうした状況も踏まえ、下半期において、この分野の収益貢献は難しいという保守的な見方をしている点が、下半期の業績予想を慎重に見ている一番の要因です。

【中期計画に関する質問】

中期企画の中で、最終年度の利益率が大きく伸びていますが、この要因として、2014年3月期から2015年3月期にかけて、何が起こると想定されているのでしょうか。

人材紹介事業を中心に、人材サービス事業が伸びると考えています。
現在、人材紹介事業については、業界全体が過渡期にあると考えています。特に医療関係の人材紹介は競合参入が激しく、各社とも広告宣伝を積極的に行っていますが、これを各社継続していけるかという状況にきていると考えています。こうした中、効果的な広告投資を継続する一方、医療以外の分野でも、現在開拓に取り組んでいる採用ニーズの高い専門職分野が収益貢献していくという想定のもとで計画を立てています。

2012年3月期 決算説明会(2012年5月8日・9日開催)

【2012年3月期決算・業績に関する質問】

3月22日発表の業績予想の修正発表と比較して、最終的な業績がさらに伸張した要因は何ですか。

リクルーティング事業において、3月度の採用広告に関する出稿ニーズが予想以上に膨らんだことで業績が拡大したことが主な要因です。

【2012年3月期決算・業績に関する質問】

情報出版事業は、2012年3月期の売上高が前期比で若干落ち込みましたが、これはどうしてでしょうか。

採算が合わない媒体をいくつか休刊したことによります。

【事業環境に関する質問】

新卒学生の就職難が叫ばれているように新卒採用マーケットが低迷している一方で、専門職や技術者の中途採用が伸びているという現象について、どのように考えていますか。

現実には、企業の新卒採用ニーズはむしろ伸びていると感じています。ただし、以前のように採用予定人数を確保するというスタンスではなく、各社とも即戦力となる人材の採用、さらには入社後の人材教育に力を入れています。そのため、採用予定人数に満たない場合でも、あえて採用基準に満たない学生を採用せず、採用活動を打ち切るというケースが多くなっています。

【事業環境に関する質問】

看護師をはじめとする医療分野の人材紹介に関しては、今後も業界内の競争は激化が予想されますか。

大手人材サービス会社の展開や有力企業の参入もあり、こうした現状を踏まえますと、今後も看護師紹介をはじめとした医療分野での競争はさらに激しさを増していくものと思われます。

【2013年3月期業績予想に関する質問】

2013年3月期の販管費の増加の要因は、人材に対する投資、または従業員の待遇改善に伴うものですか。

今後も人員は増やしていきますので、人材に対する投資により人件費総額は増加します。
従業員の待遇改善については前期(2012年3月期)中に、ほぼ以前の状況にまで戻せたと考えており、今後は、上半期あるいは通期の業績を確認した上で、賞与という形で利益を還元していきたいと考えています。

【2013年3月期事業別取り組みに関する質問】

人材紹介における看護師、医療分野への投資とは、具体的にどのようなものが挙げられますか。

専門サイトにおける、人材募集のための(情報)インフラ整備のための投資が挙げられます。

【2013年3月期事業別取り組みに関する質問】

人材サービス事業において、技術系の人材の登録募集のポイントには、どのようなものがありますか。

スキルの高い登録者の登録獲得については、専用サイトを確立したうえで、SEO対策、効果的な広告を継続すること等が重要だと考えています。
当社の場合、2009年3月期~2010年3月期の業績が厳しい時期にも専用サイトへの投資を行いましたが、その成果が現在の業績に現れています。

【中期計画に関する質問】

2013年3月期の粗利率が2012年3月期に比べて一旦低下し、その後2014年3月期、2015年3月期と再び徐々に改善していくという計画になっていますが、これはどうしてですか。

2013年3月期の計画ではリクルーティング事業の売上高が伸びますが、原価が発生する商品も含まれるため、粗利率が一時的に低下する見込みです。また、人材サービス事業への投資も粗利率が一時的に低下する要因です。しかし、この投資の成果が2014年3月期以降に現れ、売上高が伸びることで粗利率が再び上昇すると考えています。

【中期計画に関する質問】

中期計画の最終2015年3月期において、売上高経常利益率を10%となる理由について教えてください。

当社は、目標とする経営指標の一つとして売上高経常利益率を掲げており、目指すべき水準を10%以上と考えております。今回の中期計画では、収益力の高い人材サービス事業が牽引することにより、2015年3月期の売上高経常利益率が10%まで上昇する計画です。

2012年3月期 第2四半期決算説明会(2011年11月8日・9日開催)

【業績に関する質問】

人材紹介事業では、下半期に成約した案件でも来期の実績となるものがあるとのことですが、これはどうしてですか。

当社では、転職希望登録者が紹介先企業等で採用決定となった成約時点ではなく、入職日時点で売上計上を行っているからです。人材紹介事業では、一般的に採用が決まってから登録者側、採用者側双方の準備のため、入職までには2~3ヶ月程度のタイムラグがあり、売上計上が後倒しになるケースがあります。中でも、看護師の方々は4月の入職を希望されるケースが多く、この場合は下半期成約の案件でも来期の売上計上となります。

【事業投資に関する質問】

今期下半期を含め、第2次成長期実現に向けた投資とは、どのような投資でしょうか。

例えば、人材紹介事業や人材派遣事業では転職希望登録者の獲得が重要になりますから、これを推進してくためのシステム改良やIT環境の整備、広告投資等は今後も必要と考えています。また、従業員の待遇改善についても、従業員のモチベーションを高めるための大切な投資だと考えています。

【震災復興事業に関する質問】

震災の復興需要の取り込みに向けて複数のサイトを立ち上げられていますが、足元の状況はいかがですか。

第2四半期に建設業界に関するサイトを3サイト立ち上げましたが、オープンより数ヶ月しか経過していないため、まだまだ業績反映という状況ではなく、本格的に実績が現れはじめるのは来期以降となるものと考えています。

【今後の業績予想について】

上半期の業績を踏まえると、下半期の業績予想が慎重に映りますが、これはどうしてですか。

リクルーティング事業については、経団連の倫理憲章スタートに伴う新卒サイトオープン時期が後倒しになるほか、先日発生したタイ洪水の製造業各社への影響等から不透明感が現れはじめています。また、看護師紹介は【業績に関する質問】の回答のとおり、4月以降の入職希望者が多いという事業特性から、下半期成約の案件でも売上計上が来期となるものも多く、さらに業界内の競争激化に対応するための登録者獲得に向けた費用を下半期は増やす予定です。さらに円高や欧州の信用不安を背景とした国内外経済の下振れ懸念に伴う事業環境の不透明感の強まりに加えて、従業員の待遇改善も継続して進めるために経費が膨らむという背景から、下半期の業績予想を慎重に見ています。

2011年3月期 決算説明会(2011年5月10日・11日開催)

【事業戦略に関する質問】

ニッチマーケットでNO1を目指すとのことですが、具体的にはどの分野を考えているのか。

各事業で取組んでいきます。人材紹介事業での例としては、前期より、MR(医薬情報担当者)分野の営業系人材紹介を強化していますが、この4月には、設備プラント求人データベース(現:プラント求人データベースhttp://plant.ten-navi.com/)というサイトをオープンしており、同分野での人材紹介も強化していきます。

【震災復興事業に関する質問】

震災復興関連の事業として、人材サポート(派遣)分野ではどのようなものを予定していますか。

子会社の(株)キャリアシステムにおいて、建築関連のリサーチを進めています。この分野の人材紹介・派遣事業者は少なく、有望と考えています。また、ゼネコンでは若手人材に対するニーズが非常に高く、紹介予定派遣を通じて採用支援していく考えです。

【今期の業績予想に関する質問】

上半期の業績予想と比較すると、下半期の業績予想が弱いように思えるが、下半期業績予想を慎重に見ているためか。

人材紹介事業の中で、特に看護師の入職が4月に集中しているため売上高が4月度に集中する傾向があります。このため、今期(2012年3月期)上半期の業績予想は下半期に比べ、売上高、利益とも大きくなる予想となっています。

【中期計画に関する質問】

中期計画のセグメント別計画では、人材サービス事業の伸びが大きいが、これはどのサービスを伸ばしていくつもりなのか。

中期計画においては、人材紹介を主に伸ばしていきたいと考えています。
なお、中期計画の概要についてはこちらをご覧ください。