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【Vol.1】豊かな人生経験が活かせる『バス運転手』。親しまれる「地域の足」であるために。

大阪府堺市。府下でも最大の人口を有するこの都市に、南海ウイングバス金岡は本社を構えている。
設立は1999年。金岡周辺のバス路線で運航する南海バス運転手を雇用する企業である。 現在、社員は300名弱とバス業界では決して大きな規模ではないが、『安心・安全なサービス』を提供。
普段は市街地と住宅地を結ぶ路線バスの運航で、地域住民にとって身近な足として親しまれている。

ここまでだと「日本各地どこにでもあるごく平凡な会社」…そう思われるかもしれない。しかし、異例の採用活動によってバス業界では密かに注目されている存在なのだ。

会社概要

企業名
南海ウイングバス金岡株式会社
所在地
大阪府堺市中区東山803番地
設立
1999年4月14日
事業内容
サービス業
従業員数
266名(南海バスからの出向者6名含む)
資本金
9,000万円

「お客様に愛されるバス」を目指す

路線バスの使命は、地域の人々の生活を、より便利に快適にすること。南海ウイングバス金岡もまた「お客様に愛されるバス」のためにサービスを提供してきた。
地域住民の暮らしに合わせて、新たな路線の構築やバス停の設置にも取り組んできた。もちろん、重視するのは交通インフラとしての利便性だけではない。
利用者である地域の人々との関わり方にも、工夫を凝らしてきた。たとえば、乗客一人ひとりにとって適切なタイミングで的確な車内アナウンスを行うこと。
その際にも、乗り降りに苦労されている高齢者の方を見れば、「お気をつけください」のひとことと共に手を差し伸べる。そんな小さな配慮の積み重ねが、地域のみなさまからの大きな信頼に繋がっている。

このようにサービスの基本は『人』である。 また、南海バスではグループ企業全体で事業拡大を進めているため、必然的に運転手人材の募集は経営課題のひとつとなっていた。折しも規制緩和によって貸切バス事業への新規参入が急増。業界全体が運転手不足に悩まされるなか、南海ウイングバス金岡も例外ではなかった。

苛烈する競争と人手不足の中で

そもそもバス業界は、マイカーの普及や地方の人口減を受けて衰退傾向にある。採算が取れないという理由で打ち切りが決まる路線も少なくない。
さらに追い討ちをかけたのが、前述した2000年の規制緩和である。 バスを運転できる大型第二種免許保持者の数は限られている一方で、バス運営会社とバスの本数だけが日々増加していく。
過当競争にさらされたバス会社は格安サービスで利用者を取り合う構図となった。給与の削減、連続勤務の横行、労働環境の低下によって悲惨な事故も発生した。
人材不足に業界全体のイメージダウンが重なって、採用困難な状況に直面していく。

採用活動をはじめた南海ウイングバス金岡もまた、苦戦を強いられていた。
取引のあった求人広告代理店で求人誌に広告を出したものの、応募数は伸びない。同業他社が説明会を開催してなんとか人材を確保していくが、同社は有効な一手を打つことができないまま、八方ふさがりの状態。 手詰まり感のなかで出会ったのが、人材・情報サービスの株式会社クイックだった。

「大型二種免許は不要」大胆に転換した採用条件

「資格から大型二種免許を外しましょう」 これまでにない大胆な提案がクイックからもたらされた。
バス運転手に大型二種免許は必須である…業界の常識を覆す方針転換に当初はさすがに頷くことができなかった。
だが、冷静に考えてみれば納得できる面もあった。ドライバーの人材不足は深刻で、業界大手はまだしも、地方の中小企業には応募者すら集まらない。
震災からの復興需要で大型車両を運転できる人材が工事現場などで働いている場面も多く見られた。 であれば「人材を発掘するところ」から始めよう。
未経験なのであれば、入社までに免許を取得してもらえばいい。運転手に必要なのは免許や運転技術だけではない。お客様と日々接する仕事ゆえに
細やかな気配り・心配りが欠かせない。交通状況に応じた臨機応変な対応が求められることもある。65歳定年なので50代の方の採用についても問題はない。
資格、もしくはそれ以上に『人物像』を重視すべき採用だと気付かされた。 異業種出身でも、職種経験がなくても、一から頑張ってもらえる人材を育成すれば… そう考えた南海ウイングバス金岡は求人広告に、こう打ち出した。 「子どもの頃の憧れだったバスの運転手になれる」。 応募資格についても「50代の新人も歓迎」とした。ターゲットの幅を広げ、豊かな社会経験を持つ人に訴えかける広告となった。その結果、以前に求人広告を出稿したときと比較して、応募者数は5倍。採用人数についても、3倍の人材を獲得することができた。

採用したのはすべてミドルシニア層と言われる40〜50代でバスの運転は未経験。しかし、子どもの頃からの夢を実現するために、免許取得はもちろん、運転技術や安全技術の習得、路線周辺の知識、お客様への接遇など、あらゆる面で成長していく姿に、この採用活動に対する確かな手応えを感じていた。

そこに暮らす人々の快適な生活と笑顔のために

「50代の半ばなんですが、年齢的に大丈夫でしょうか?」と面接で不安を口にする人がいる。採用担当者は先輩社員を例に出しながら「歓迎しますよ」と言葉をかける。今や重要な戦力であるミドルシニア層のポテンシャルに期待するところが大きくなった。

豊富な人生経験にこそ、バスの乗務に役立つものがあることを疑わない。未経験者を育成するための研修プログラムも新たに組み直した。
期間は2ヵ月。運転技術からマナーまで研修はベテランの教官が担当する。指導はていねいに行うが、教官のOKが出るまで営業車には乗務させないのが決まりだ。 南海ウイングバス金岡の社員食堂や休憩室では、つねに明るい笑い声が響いている。 話題は家族のことや昨日のプロ野球の結果、たまに「おじさんトーク」も炸裂する。 運転手歴数十年のベテランもいれば、ようやく路線バスへの乗車を始めた新米もいる。 「和気あいあいとした雰囲気が心地いいですね」というのは紅一点の女性運転手。タクシーやトラックの運転手だった人、大手メーカーを早期退職した人、元・トップ営業マンだった人。

さまざまな年齢・職種経歴の人たちが南海ウイングバス金岡に入社した。 地域の人々の笑顔を乗せて走るバスは、今日も大阪南部地域の交通を支えている。

あとがき

求人サイト『リクナビNEXT』の登録者において、40歳以上で1ヵ月にアクセスするのは約12万人。このミドル層を採用ターゲットとして求人情報を届けている企業は少ない。今回の採用成功は、そのような状況にあるミドルシニアへ本気の採用メッセージを届けたのがポイント。 南海ウイングバス金岡のように、採用についての課題を抱えているクライアントに対して、課題点の再点検から解決方法の提案、そして求人広告制作までを行っている。 真の意味での『顧客のパートナー』となり、膝をつきあわせて課題や危機感を共有することで採用が成功したときの喜びも一緒に感じたい。 それが一社一社、そして一人ひとりのお客様と真摯に向きあうクイックの源泉でもある。