人材ビジネス用語集

若者雇用促進法 わかものこようそくしんほう

「若者雇用促進法」とは、青少年の雇用を促進するとともに、若者が適切な職業選択を行うための措置を講ずるための法律です。正式には「青少年の雇用の促進等に関する法律」といいます。

詳しく解説

勤労青少年福祉法の一部が改正され、平成27年10月1日に施行されたのが若者雇用促進法(平成28年4月1日に完全適用)。「適切な職業選択の支援に関する措置」「職業能力の開発・向上に関する措置」などを講ずることで若者の雇用促進を図り、その能力を有効に発揮できる環境を整備するための法律です。新卒者を採用している企業に対しては、就活生に一定の職場情報を提供することが義務付けられています。

企業に義務付けられた職場情報の提供
就活生に対する“誠実な対応”が求められる

若者雇用促進法が施行された背景には、若年世代の非正規社員・ニートの割合の上昇、早期離職率の高まり、ブラック企業の増加などがあります。同法では、若者と企業のミスマッチを防止するため、新卒者の募集を行っている企業に対して「幅広い情報を提供すること」を努力義務として課しています。

なお、就活生から求めがあった場合は、下記3項目の職場情報について、企業はそれぞれ1つ以上を必ず提供しなければなりません。

1)募集・採用に関する状況
 ・直近3事業年度の新卒採用者数・離職者数
 ・直近3事業年度の新卒採用者数の男女別人数
 ・平均勤続年数

2)職業能力の開発・向上に関する状況
 ・研修の有無および内容
 ・自己啓発支援の有無および内容
 ・メンター制度の有無
 ・キャリアコンサルティング制度の有無および内容

3)企業における雇用管理に関する状況
 ・前年度の月平均所定外労働時間の実績
 ・前年度の有給休暇の平均取得日数
 ・前年度の育児休業取得対象者数・取得者数(男女別)
 ・役員に占める女性の割合および管理的地位にある者に占める女性の割合

ただし、上記の情報に虚偽があった罰則が規定されていないことから、「十分に効果が発揮されないのでは」という懸念の声もあります。しかし、実体と異なる情報を示した企業にはハローワークによる指導や監査が入る可能性があります。さらに、現代はSNSを利用する若者も多いので、企業のマイナスイメージが拡散された際に生じ得る損失も大きいといえるでしょう。いずれにせよ、新卒採用を行っている企業には誠実な対応が求められます。

また、同法では職業安定法の特例として、ハローワークによる「求人不受理」が認められています。これは、過去に特定の労働関係法令違反を行った企業の新卒求人を一定期間受け付けないことによって、当該企業を就活生に紹介しないようにする仕組みです。具体的には、賃金や労働時間関係で繰り返し勧告を受けたにもかかわらず是正を行わなかった企業、あるいは法に違反したとして公表・送検された企業などが求人不受理の対象となります。

さらに、若者雇用促進法に基いた制度として、企業にもメリットのある「若者の雇用管理の状況が優良な中小企業の認定制度(ユースエール制度)」が設置されています。
これは、「新卒者の離職率20%以下」「正社員の月平均所定外労働時間が20時間以下」といった条件を満たした企業に対し、厚生労働大臣が認定を与えるものです。認定された企業は「ハローワークでの重点的なPR」「認定企業限定の面接会への参加」などのメリットを享受できるほか、認定マークを使用することで企業のイメージアップを図ることも期待できます。

新着用語